クラウド会計が世に出て4,5年ぐらいでしょうか。今は「会計freee」「マネーフォワードクラウド」「弥生会計オンライン」の3つのソフトに集約されつつあります。
「会計freee」は簿記の知識がなくとも簡単に帳簿作成が出来る、というコンセプトを押し出し、フリーランスを取り込んでいました。簿記の知識がある人には戸惑うような作りになっていましたが、その後上場企業でも利用出来るバージョンを打ち出したりと、法人でも十分利用出来るようになっています。
「マネーフォワードクラウド」は、既存の会計ソフトに近い作りで借方や貸方の概念があります。ですから専門家には取扱いやすく、まったく簿記の知識のない方には難しいと感じるソフトと言えます。
会計freeeもマネーフォワードクラウドもそのコンセプトが微妙に違っていますが、馴れてしまえばどちらも使いやすいソフトです。
ところで最近の3社のシェアってどうなっているんだろう、と気になってググってみるとMM総研さんがアンケート調査を実施されていました。
https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=346
2019年の個人確定申告を終えた時点の調査で、調査対象は「個人事業主」であって会社は含まれていません。回答件数は1万3千件です。記事を読む前は「会計freee」と「マネーフォワードクラウド」が拮抗し、「弥生会計オンライン」がその後を追う、こういった展開を予想していましたが・・・。
実際は「弥生会計オンライン」がシェア57%で、「マネーフォワードクラウド」が21.5%、「会計freee」が18.2%でした。現場の感覚では弥生会計オンラインが過半数を超えているとは思い難いですが、「会計freee」と「マネーフォワードクラウド」が良い勝負をしているのは納得でした。各社それぞれに利便性や効率性を追求し、どんどん改善してくれたらと期待しています。
でも本当に簿記の知識がなくともAIで申告まで出来るようになると、会計事務所はなくなってしまうのか??こんな話題がでることがありますが、会計事務所の仕事の内容が変わることは間違いありませんが、それは役割が変わると言うことであって会計事務所が不要になることはないと思っています。
通帳や領収書を預かって試算表を作成する仕事はなくなり、AIを利用するためのコンサルティングや財務税務アドバイザー、経営アドバイザーの役割が増えるのだと想像しています。